子育てと両立したい人には最適の職場 親であることが仕事にプラスになる
2023/1/31

Profile
島津勇也
クライミング歴14年。教師経験あり。身体を正しく使ったフォーム指導を得意としている。最高グレード3段。
ボルダリングジムは平日夜間も土日も営業しているため、仕事と子育ての両立が難しい職場と思っている人もいるかもしれません。しかし、小学校と幼稚園に通うお子さんのパパである島津勇也さんは、「ディーボルダリングは、子育てしながら好きな仕事ができる場所」と断言。子育て経験も仕事に活きると話します。
チャレンジしがいのある会社と判断
キャリアアップを目指して転職
――島津さんがディーボルダリングを運営する大器株式会社に入社したきっかけを教えてください。
私は大学卒業後、高校の非常勤講師、医療機器メーカーの営業を経て、別のボルダリングジムで店長を務めていました。そこではルートセットや接客、イベントの企画などが主な仕事でした。
あるとき、ディーボルダリングのスタッフと一緒にルートセットをする機会があり、当社を知りました。会社には資本力があり、他業種から転職してきた人がボルダリングジムを運営していると聞き、驚きました。とてもチャレンジしがいのある会社であり、自分のキャリアアップにもつながると思いました。そこで、転職を決意しました。
――入社後のキャリアをお聞かせください。
これまでの営業の経験を評価していただき、最初はショッピングモールでのボルダリングイベントの営業を担当しました。2年ほど携わった後にディーボルダリング西八王子店とディーボルダリング八王子店の店長に就任。来店者数と営業時間とスタッフの人数を検討したところ、必要以上にスタッフを多く配置していたため、シフトの見直しを図りました。また、キッズスクールにはもっと伸びしろがあると考え、集客にも努めました。
――苦労した出来事はありましたか?
基本的にはポジティブな性格なので、ひたむきに目の前の仕事に取り組むだけでした。ボルダリング自体、常に壁を乗り越えるスポーツなので、同じように「何とかなるだろう」という気持ちで壁を乗り越えようとしました。
ただ、私はスタッフに説明する時間を惜しんで仕事を一人で抱え込むタイプ。上司からは「ディーボルダリングはチームだから、もっと周りに仕事を任せてほしい」と注意され、人に頼る大切さに気付かせてもらいましたね。伝える努力をしなければ、周りのスタッフが不安になるとも学びました。
――学びが多かったのですね。現在はどんなお仕事をされていますか?
2022年9月に本厚木店の店長兼マネージャーになりました。本厚木店は2021年10月にオープンしたお店で、さらに売り上げを伸ばすことが私の役割です。こちらもキッズスクールのお客様をもっと増やせると考え、拡大を目指しています。また、一般のお客様を増やすために、一人ひとりのお客様への接客を密に行うなど、取り組んでいるところです。
子どもの急な発熱などにも柔軟に対応
子育てと両立できる職場づくり
――島津さんは現在、子育て中と伺いましたが、どんな働き方をしていますか?
ボルダリングジムは土日に多くお客様がいらっしゃるので、基本的には平日に休みを取得し、土日は仕事をしています。平日はどこも空いているので出かけやすいですし、月に1回は土日のどちらかに休みを取り、家族と過ごしています。就業時間が調整できるので、帰宅してからも家族と過ごす時間は取れています。子どもも喜んでくれていますね。
――お子さんもボルダリングをされているのですか?
我が家は小学生の娘と幼稚園生の息子がいるのですが、普段は妻の希望で体操を習っています。時々、子どもと一緒にボルダリングをしに来ることもありますよ。そんなときは子どもたちが楽しんでいる姿を見ると、改めてボルダリングの楽しさを再確認できます。
――ボルダリングジムは、平日の夜や土日にも仕事があるため、仕事と子育ての両立が難しそうなイメージがありますが、いかがですか?
当社ほど仕事と子育ての両立ができる職場はないと思います。釧路店の男性店長が育休を取得することになり、私は釧路店に手伝いに行った経験があります。育休を取るにあたっても周りのスタッフは「このご時世だから取得するのは当たり前」と受け止めており、嫌な顔をする人はいませんでした。
釧路店には子育て中のスタッフが何人もいました。スタッフの子どもが急に発熱した場合、そのスタッフが休めるように別のスタッフに出勤を依頼するなど、働きやすい環境を整えていました。
――柔軟に対応してくれる職場ですね。
事前にスタッフとの面談でシフトの希望などを聞いているため、対応できる体制でした。無理のない範囲で働きたいスタッフもいれば、できるだけたくさんシフトに入って稼ぎたいスタッフもいます。スタッフが急に休む場合は、シフトに多く入りたいスタッフに代わりに出てもらえるように頼むなど、それぞれの事情に合わせた対応を大切にしてきました。どうしても希望通りのシフトにならない場合もありますが、スタッフが希望を伝えてくれればできるだけ対応するようにしています。
キッズスクールに来る保護者とも
同じ目線で話せるのが強み
――仕事をするうえで、子育て経験が活きる場面はありますか?
子育て経験はプラスしかありません。私の強みだと思っています。キッズスクールで保護者の方とお話をする機会もありますが、子育て経験があるので保護者の方と同じ目線で話せます。「私にも子どもがいます」と伝えると、話の説得力も増しますね。
――子どもたちと接する場面ではいかがですか?
もともと私は教員免許を持っており、大学時代は小学校にボランティアに行った経験もあるので、子どもと接するのは苦手ではありませんでした。キッズスクールで子どもと話すときは、子どもと目線を合わせるようにしています。どうしても大人が子どもと話すと高圧的になりがちだからです。わかりやすくかみ砕いて話すようにも気を付けています。かといって、友達感覚にはならないように、教える側として一線を引くことも心がけています。
――設備面でも、ディーボルダリングは子どもも楽しめるようにつくられていますよね。
本厚木店は、大人用のスペースと子ども用のスペースが分かれているので、すみ分けができています。そのため、大人も子どももストレスを感じず、ボルダリングに集中できる環境です。
ボルダリングは人生を豊かにする
もっと店舗を増やし認知度を高めたい
――今後の目標を教えてください。
ディーボルダリングを日本だけではなく世界的に有名なボルダリングジムにしていきたいですね。私はボルダリングを15年以上続けてきました。始めた頃に比べると、アーバンスポーツとして認知度も高まり女性のお客様も増えています。
しかし、ボルダリングのワールドカップがサッカーのワールドカップほど集客できるかといえばできません。もっとボルダリングの認知度を上げていくためにも、ボルダリングジムが増えることが求められています。ですから、当社としても出店を増やしていきたいと考えています。
――ボルダリング人口を増やすためには、何が必要だと思いますか?
楽しそうに見せ、そのうえでお客様に楽しんでもらうことです。つまらなそうなスポーツに人は集まりません。実際にやってみてつまらなかったら、人は離れていきます。まずは楽しそうに見せる必要があります。そして楽しんでもらうためには、「できそうでできない」「難しそうだけどできた」という絶妙なバランスのコースが必要です。これはボルダリングに限らず、どんなスポーツの普及においても同じです。そのため、コースをつくる際は、バランスを大事にしています。
――数あるボルダリングジムのなかからディーボルダリングが選ばれるために、島津さんが大切にしている点はありますか?
清潔さです。ホールドや壁だけではなく、施設全体がきれいでなければお客様に選ばれません。少しでも汚れたらすぐに掃除をするように、スタッフには伝えています。私も率先して掃除をしています。
――ディーボルダリングの店舗を増やすためには、一緒に働く仲間を増やしていく必要がありますが、ディーボルダリングの魅力をお聞かせください。
子育てしながら好きなボルダリングを仕事にして、さらにお金も稼げる。これがディーボルダリングです。「好きなことを仕事にできれば、給料は安くてもいい」と言う人もいますが、当社は頑張れば頑張った分、しっかり評価をしてくれます。子育て中でも上を目指せますし、自分のスキルを高めていけます。私自身、転職してよかったと思っています。向上心のある人には、向いている職場ですよ。
――最後に、ボルダリングジムのお仕事の魅力は何ですか?
ボルダリングは人生を豊かにしてくれるスポーツです。私は、小学校から社会人になるまでずっと野球などのスポーツをしてきました。初めてボルダリングに挑戦したときは、勝ち負けにこだわらない点に衝撃を受けました。ボルダリングは人を打ち負かすスポーツではなく、自分とコースの戦いです。そこがボルダリングの魅力です。
これまで岩や壁を登った経験がない人がボルダリングジムに来て、ボルダリングに挑戦する。そのときに、ボルダリングの魅力を伝えて楽しんでもらうことで、その人の人生を豊かにするお手伝いができます。それこそが、この仕事の良さですね。
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